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やっぱり、Panasonicのレッツノート選んで正解だったかも。Vaio Zが壊れる件。

外でグラフィックもやらなければならない仕事をしていると、モバイル機をどう選ぶかは、かなりの難問である。

自分が買った時は、Panasonicのスクエア液晶(4:3)がまだ生きていて、「縦が長い」の1点で、「Y」を選んだが。

実は SONY の Vaio Z も検討していて、かなり悩んだ。モバイルで、グラフィック・ボードを搭載したPCは、デザインをやる者には魅力的だ。しかも、再起動なしでダイナミックに切り替え可能なのは、SONY が産み出した特殊技術のため、他の機種では手に入らない。

ただ、自分は視力が 0.03 しかないため、いくら表示領域が 1920x1080=フルHD あっても、実際のcm単位の長さが、ある程度ないと、目が保たない。

それと、SONYでは、何度か苦い思いをさせられていて、あまり良い印象がないのである。SONYタイマー=デザイン重視で、耐久性軽視とは、よく言われる事だが、もう1つ、良くない点がある。それは…

「新製品の軽微な初期不良を、平気でそのまま出荷する」である。ウォークマンの、あるシリーズに、昔、「リセット必須」と言われた機種があった。ファームの不備で、早送り直後に再生を押すと、(今で言う)全フリーズしてしまうのである。

頻度はかなりのもので、当時、学校で噂になったくらいである。ところが、底面に、「動かなくなったら一旦電池を抜いて、暫くしたら入れろ」(=リセットしろ)のシール一枚で済ませてしまったのである。

いかにもSONYらしいと言うか、電源のON/OFFから、イジェクトまでフェザータッチ式であった事から、フリーズされたらジ・エンド。中身を取り出す事も出来なくなり、無理に開けようとして、基盤を曲げてしまう例が多発した。今だったらネットで大騒ぎになっただろうが、当時は記事にもならなかった。シールに気が付いた人もいたが、そんな物があるとは知らずに、買って1週間で有償修理になり、倍の金額を払って、怒っている人もたくさんいた。

1ヶ月くらい後で電気店を覗いた所、該当シールは無く、聞いてみると第二ロットから改良したことが判明した。年配の店主曰く、「明らかにプログラム・ミスですよ。真面目な松下なら出荷しないでしょうね。社風です。」との事。この裏話を聞いてから、SONYの不具合対応に疑問を持つようになった。

その前にも、6万もしたCDラジカセが、他社より遥かに短い期間で死んだ。ビクターの中級機種は15年使っていて、まだ現役だがSONYのは4年弱しか保たなかった。

しかも、普通に使っているだけなのにヘッドの摩耗頻度が激しく、4年弱で3回も交換しながら、全体も4年弱しか保たなかったのだから、頭に来て当然。…など、良い思い出が殆どない。周囲にも「SONYだけは買わない」を公言していたので、それもあって、何とか踏みとどまった(笑)のである。

確かに、カーボンファイバーは、ある程度の厚みがあれば、非常に頑丈だが、しなやかな材質でもあるので、あまり薄いと、「たわむ」。一方、液晶パネル、薄硝子とも、歪みには弱い。レッツノートは分厚くなるのを覚悟で、ボンネットで空間を設けているくらい。

「極薄」なデザインを強調しすぎて、或いは、「軽量」を強調しすぎて、強度が疎かになったのは間違いないであろう。最初に見た時、「何も、あそこまで薄くしなくても…液晶、大丈夫なのか?」と思ったが、やっぱり大丈夫じゃなかったんだね。ロゴの形に、画面が変色する…って、設計不良以外の何者でもないだろう。そこだけ、強く押すユーザーが何処にいるよ!?

「特殊な扱い方が原因です」って、返答する方の意識も疑う。少しでも正義感がある人なら、上司に反論ぐらいするだろう。自分ならそうする。まぁ、本人のキャラクターもあるけどね。担当者が動いてくれたお陰で、きちんと直してもらい、お客が信頼して、次も買う…という事はちゃんとある。

「放熱」も、考えてみれば、外部グラフィックがあるという事は、熱量は更に増すことになる。回転体のない高価なSSDならともかく、HDDのモデルを選択すると、その熱も加算しなければならない。薄すぎる筐体は、内部を壊す凶器になりかねない。

SONYの特徴は、コロコロ、コロコロ、デザインを変える事である。だから細かな放熱のノウハウが蓄積しない。取引先で、SONY禁止の所があって、その理由をシステム担当者が、「モデルチェンジが多すぎて、長く使う企業では迷惑」と言っていたが、それも確かにある。

Panasonicのレッツノートが丈夫なのは有名である。実際、ある技術会議で、SONYの社員自身が、レッツノートを取り出したのを見て、「あっー!?」って突っ込んだら、「だって、Vaio、すぐ壊れるんだもん」との発言があり、今でも社内で笑い話になっている。実際、会議でビジネスマンがPCを取り出すと、9割レッツノートである。また、広告代理店と打合せした時、相手にパソコンを短期間で2度も買い換えた人が居て、壊れたのはSONY(液晶)と東芝(HDD)だったそう。「レッツノートはね。軽いよりも、【丈夫】ですよ。正確に統計を取ったわけじゃないけど、寿命はヘタすると倍近く違うかも知れませんねぇ」との事だった。勿論、レッツノートだって壊れる時は壊れるし、電圧を下げた特殊な使い方をするHDDは、弱点になっているが。

放送デジタル化(16:9化)の影響で、好きだったスクエア液晶(4:3)が絶滅してしまい、次に買い換えるとなると、縦が短いモデルばかり。一番高精細液晶で、グラフィック速いし、次はしょうがないから、SONYのVaio Zかなぁ、と思っていたが。やめたー!(笑)。まぁ、Fシリーズ(ハンドル付きのやつ)になるのかなぁ。グラフィックのスコア、ちょっと低いんだけどねぇ。まぁ、出張中にブルーレイで映画見るわけじゃないし。

ここでは述べられていないが、ウイルス対策ソフトが、放っておいてもどんどん重くなるから、ファンの回転数は、年月が経つほど厳しくなる傾向にある。従って、買った当時の性能は、2年後には多分、出せなくなる事を計算しておかなければならない。

スペースの厳しいモバイルだからこそ、高性能を標榜するPCは、「余力」の部分をある程度取らないと、やたらデリケートで壊れやすく、「とても持ち歩けないモバイル」になってしまう。消費者の側からしても、外国に比べるとメイカー有利な製造物責任法が壁になり、本当に知りたい故障情報を、知ることができない国になっていると感じる。

ソニータイマーという言葉は、派手なCMとは裏腹に、品質を少々軽視するSONYという企業の、影の側面を、きちんと表しているな、と思ったのである。
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